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【異業種中小事務所研究会のご報告】
2010年8月 『第11回 異業種中小事務所研究会』のご報告

 2010年8月25日(水)、株式会社コンサルティングファーム 本社会議室にて「第11回 異業種中小事務所研究会」を開催いたしました。当研究会は司法書士、行政書士、税理士、公認会計士、社会保険労務士、弁護士の中小事務所経営者の方がメンバーです。「事務所経営をするためのノウハウを共有する」「異業種の専門家がお互いの仕事を理解し、コラボレーションの可能性を探る」を目的としています。


研究会

 今回のテーマは「所員の教育」です。
 討議は、各メンバーから出される「所員の教育」に関する課題に対して、他のメンバーが自身の事務所での取り組みやアイデアを出し合う、という方法ですすみました。
 出された課題は下記の通りです。

1.所員の能力レベルの底上げと均質化

  • 同じ専門家でも、法律や制度改正について理解の度合いが異なるため、お客さまへのサービスレベルに違いが出たり、時には間違った情報を伝えてしまったりということが起こる。
  • ワードやエクセルの習熟度が異なるため、非効率で無駄な作業を行う人がいる。

2.仕事の配分

  • どのレベルの仕事を誰に任せるか、どこまで任せることができるのかをどのように判断するのか。
  • やらされているという感覚ではなく、納得して仕事をやってもらうための、仕事の割り振り方。

3.知識や技能の習得

  • 自ら進んで専門知識や技能を身につけてもらうためにどのような手法があるのか。
  • 専門知識を身につけようという風土が事務所に不足している。
  • 経営側が「従業員が受けたいだろう」と思っていたセミナーや研修と、実際に従業員が希望するものとで、ギャップが生じる。

4.業務フローやマニュアルの利用によるリスク

  • 新人や理解が不足している所員に対して、マニュアルは有効だが、マニュアルに頼りすぎて柔軟な対応ができなくなるリスクがある。

5.教育における所員と事務所の役割

  • どこまでを所員の自主努力に任せ、経営側としてどこまで教育に関わるとよいのか。

 各メンバーより解決の工夫やアイデアが披露されましたが、総じて、大企業のように従業員の教育レベルを上げるためのコストと時間を、あまりかけることのできない中小士業事務所の実体が、浮かび上がりました。

 士業に求められる専門知識が、広範囲で複雑、高度なものになってきているなかで「所員の教育」を充実させ、効果を上げることは士業事務所にとって大きな課題であるとの認識を新たにした討議でした。

 今後、当研究会はメンバーから新しい討議テーマが提案された段階で集まり、議論を行うことになりましたので、次回の日程は未定です。


 株式会社コンサルティングファームは、メンター会員のみなさまの経営支援に尽力してまいります。「異業種中小事務所研究会」についてご質問などがございましたら、下記までお問い合わせください。

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