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【メンタージャム東京のご報告】
2012年10月 『成年後見の実務ノウハウと専門職後見の可能性』~講師 小保内 洋子 氏

 10月18日(木)、東京・麹町会館にて、「メンタージャム東京」を開催いたしました。今回は、司法書士法人小保内事務所 司法書士の小保内洋子氏(メンター会員)を講師にお迎えし、~100万人超の潜在ニーズにどう応えるか~「成年後見の実務ノウハウと専門職後見の可能性」と題してご講演いただきました。


■小保内 洋子 氏のご講演より

小保内洋子氏
小保内 洋子 氏
メンタージャム東京講演会メンタージャム東京講演会

 ご講演は、小保内氏の自己紹介から始まりました。最初に受任したのはリーガルサポートから紹介された法定後見。親族のうちの1人が敵対し、相続財産の引き渡しまでに2年半もかかったという困難な案件でした。普通なら後見など懲り懲りと思うところですが、親族代理人弁護士からのねぎらいや、他の親族からの感謝のことばが励みとなり、その後も後見業務を続けることができたそうです。

◆成年後見制度の現況
 超高齢化社会に突入した日本。講師より内閣府の平成24年度版高齢社会白書を引用して、平均寿命と65歳時の平均余命の今後の推移を説明いただきました。また、認知高齢者数が急増し、予想より10年早く全国で推計305万人、という厚生労働省の発表(今年8月)も紹介されました。通常、後見人は被後見人の100歳までの収支計画を立てるそうですが、最近、小保内氏は99歳の方の後見を受任し、余命は何年と考えるべきかと悩んでいるそうです。

 成年後見制度の歴史や諸外国との対比、家庭裁判所の統計についても簡潔に説明されました。また、家庭裁判所における申立から選任までの流れを、東京家庭裁判所後見センターと横浜家庭裁判所管内の運用の実際をあげながら、注意事項を交えてお話しいただきました。

 成年後見制度が普及していない理由について、小保内氏は「私見ですが」と前置きしながらまず「ほとんどの方が“成年後見”という言葉をご存じない」、そして「費用負担の問題がもっとも大きい」と指摘されました。申立時に医師の鑑定を必要とする場合の費用や専門職後見人の報酬のめやすを説明すると、ほとんどの方が「そんなに支払うのか」と驚くそうです。一方、後見人となる士業側はこの報酬は安いと感じており、双方にギャップがあります。

◆選任後の業務と受任の経緯から見えてくるのは「信頼関係」
 次に、選任後の業務内容や注意事項が、法定後見人と任意後見人に分けて説明されました。誤解されやすいのは、「介護などの『事実行為』は後見人本来の業務ではないこと」や「後見人は本人の代理人であって、親族の代理人ではないこと」だそうです。重要なのは「本人の権利擁護や最善の利益を追求すること、本人の意思を尊重しているかを常に確認すること」と強調されました。そのため、本人や親族と面談して財産や身上に関する状況を把握し、信頼関係を構築することが重要だそうです。

 任意後見の場合は、本人と面談を重ねて信頼関係を築いてから、任意後見契約や財産管理契約を締結します。通常1時間程度の面談を、最低でも3回実施するそうです。ライフプランや入所する施設の条件などを具体的に相談しながら本音を引き出しますが、なかなか腹を割って話してくださらない方もいて、契約までに1年もかかったケースもあるそうです。

 任意後見を最も必要としているのは「おひとりさま」です。配偶者が死亡し相続したが、子供がいないため、自分の葬儀は誰がしてくれるのかという不安を抱える方や、施設に入所したいが身元引受人がいない方などが、小保内氏の友人や知人、取引先銀行から紹介されるそうです。今の依頼者は以前からのクライアントが100%であり、事務所のホームページなどを見て問い合わせてくることはないそうですから、やはり「信頼」のおける士業、人物であることが重要なカギと言えそうです。

◆専門職後見人としてすべきこと
 後見人業務における問題点や今後の課題は数多くありますが、小保内氏は「講演の最初に話したように、後見を必要としている人がたくさんいる」という状況から、「もう、待ったなし。まずは受託あるのみ。地域と連携して、増加する利用者に対応していってほしい」と強調されました。

 各士業の専門性を後見業務にどう活かすかは、家庭裁判所の考え方に基づいて説明されました。消費者被害や詐欺など紛争性がある被後見人には弁護士が適しており、不動産の管理や売却がある場合は司法書士。収入が年金のみの場合、年金加入記録や年金見込額などの調査が重要になるため、社会保険労務士が適しているとのことです。小保内氏の事務所では、不動産の管理や売却が多い後見業務はもちろん、海外年金を持っている方の後見業務を得意にしているそうです。

 後見業務は苦労も多いですが、「葬儀、埋葬、祭祀承継に詳しくなり、おひとりさま対策にも役立つ」「本人や親族に大変感謝される」「認知症になる前にやっておくべきことをリアルに話せるため、相続対策がしやすい」などのメリットがあるそうです。また、最後に「司法書士になった動機である“人のためになりたい”に近付けたと思う。銀行や金融機関のよきアドバイザーにもなれている」と締めくくられました。

 小保内さま、限られた時間のなかで、すばらしいご講演をありがとうございました。参加者からは、「実際の現場での対応に基づくお話は、とても興味のある内容だった」「成年後見は本に書いてない情報がとても貴重。たいへん勉強になった」「笑いあり、感動あり、小保内先生の実務への真摯な態度が感じられる内容だった」などのご感想が寄せられています。


 第2部交流会は、同じく麹町会館にて、小保内氏によるご挨拶と乾杯で始まり、名刺交換や歓談、交流などが活発に行われました。また、不動産コンサルタントでメンター会員の伊藤英昭氏に、メンターネットワークの「相続支援隊」が開催するセミナーのご紹介をいただき、社会保険労務士でメンター会員の藤本雅久氏にはメンターネットワークの「社外人事部長研究会」が開催するセミナーのご紹介をいただきました。伊藤さま、藤本さま、ご登壇をありがとうございました。

小保内洋子氏メンタージャム東京交流会

 次回12月1日(土)開催の「第12回 Mentor JAM Anniversary」は、株式会社ヤマグチ 代表取締役 山口勉氏をお迎えし、~高齢化社会を勝ち抜く地域密着ビジネスの極意~「でんかのヤマグチに学ぶ、高く売っても愛される秘訣」と題して開催いたします。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

2012年12月1日(土)開催「第12回 Mentor JAM Anniversary」のご案内
~高齢化社会を勝ち抜く地域密着ビジネスの極意~
でんかのヤマグチに学ぶ、高く売っても愛される秘訣」

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